COMMENCEMENTS / はじまり
Dans l'oeil de cette biche on voit この雌鹿の瞳には
Un etang noir, une cabane 澄み切った別の世界にある
D'un autre monde diaphane 暗い池と掘っ立て小屋が映っていて
Ou boit un cerf parmi ses bois. そこでは森の中一頭の雄鹿が水を飲んでいる。
De ce futur cheval n'existe 来るはずの馬はまだ
Encor que le hennissement そのいななき声しか聞こえてこない、
Et la criniere dans sa fuite たてがみはどちらに行こうか言い争う
Que se disputent quatre vents. 混乱のただなか。
De loin voici que m'arrive 遠くから私のところにたどり着いた
Un clair visage sans maitre 主のない清らかな顔
Cherchant un corps pour que vive 知への探究心を殺さぬために
Sa passion de connaitre. 肉体を探し求めている。
Nulle levre ne le colore どの唇も色褪せているけれど、
Mais avec un soin studieux, マメな気づかいだけは忘れない、
Double, une natte de cheveux 二重になった、馬のおさげ髪は
Tombe sur un fragment d'epaule. 肩の欠片に落ちかかる。
Virez chevelures de femmes, 乙女の髪を、
Virez beaux gestes sans bras, 腕を亡くした華麗な仕草を、
Audaces qui cherchez une ame, 魂を求める勇気に変えて、
Violences qui voulez un bras. 腕を欲する無謀に変えて。
Regards sans iris ni racines 虹彩も根もない眼差しよ、
Rodant dans l'espace argentin, 銀色の空間をふらつき歩く、
O regards, serez-vous enfin おお、眼差しよ、汝はついに
Retenus par une retine? 網膜に刻まれようとしているのではありませんか?
前回は対照関係がわかりやすいよう、左の文に対応する文を右に書いていたのですが、あんまりにおかしな感じなので、今回はそういったことに拘らないで訳してみました。このほうが意味がとりやすいと思うのですが、いかがでしょうか?個人的にはこっちのほうがいいと思ってます。原文は韻を踏んでいたりすのですが、翻訳ではほとんど生かせていませんでしたし。
感想、間違いのご指摘など、お待ちしています。
では、また。
Au revoir, a la prochaine fois!
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馬?とそれにまたがる騎士? |
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