2011年9月30日金曜日

隣の芝生はこんなにも青い!?――反省文

おはようございます。

今日はこれまで自分が書いたものに対する反省を。

このブログは基本的に私がフランスに行って考えたこと、感じたことを中心に書いている(はず)のですが、昨日久しぶりに自分の書いた文章を読み直しました。

で、気にかかることが。
それは、フランスと日本の比較の結果、優劣が付けられてしまっている、あるいはそれを前提に書かれている、ということです。

多くの場合それは、フランスの美点、日本の欠点という構図をとることになっているのですが、それを読んで思わず、「だからなんやねん!」と突っ込みたくなる内容でした。

こんなことを書いたのも、最近デンマークの福祉に関する本を読んでいるのですが、まさに同じ感想を持ったのですよ。理由を考えてみると、

・ あちらの良いところだけを挙げている。それに対してこちらの悪いところだけを挙げている。

・ あちらの悪いところを見ない。対してこちらの良いところを見ない。

・ その中間点(あるいは第三地点)があるはずなのに、それに関して情報がない

・ 改善策が提示されない

とまあ、こんなところでしょうか。

もちろん、問題提起をすることは非常に重要で、問題となっているテーマについて読者に考えさせる、というのは文章を書く上で大きな動機の一つです。

しかしながら、想定される「読者」像がどんなものか?という設問に対する書く側の想像力の欠如が、読者の関心を殺いでしまっています。

自分の住んでいる国や、自分が一生懸命取り組んでいる仕事を軽視するような視座に立った人の言葉に耳を貸す人は、よほどの聖者かマゾヒストでしょう。

要は、「読者を意識して書け」と言いたいわけです。自分自身をそう戒めたわけです。

もう一点、二点間の比較はどうしても視野が狭隘になってしまいますね。これもかなり反省してます。フランスと日本を較べるにしても、その中間点、もしくは第三観測点の必要性を感じます(例えばモロッコ、例えば中国、例えばオーストラリア、例えばベトナム。もっと大きな範囲で言えば、ヨーロッパとアジアに対するアフリカ、オセアニア、アメリカ、などなど)。うん、まだまだ勉強です。

では、また。
Au revoir, a la prochaine fois!
滝に打たれて反省。新神戸駅近くの布引の滝

0 件のコメント:

コメントを投稿