一昨日、私用で金沢に行ってきました。
大学時代を含めて五年間を過ごした場所はやはり特別で、訪れるたびに感得される変化も含めて、懐かしいと感じさせます。
果たしてこの懐かしさはどこから来るものなのか?
見えるもの、見えなくなったもの、見たことのないものの全てが、記憶の中にある街を揺さぶり、目覚めさせるのでしょう。
ある場所に立つと、目の前に突然記憶としか呼びようのない景色が一瞬にして広がる経験は、誰にでもあることでしょう。
人の記憶の容量は限られていて、日常的に使わない情報はどんどん忘れられていきます。
そうして、一度は記憶の表層から消えたものが、その場所を訪ねることによって呼び覚まされる。
おそらくは、心もとない人間に代わって、場所が記憶しているのです。
そんな風に考えると、目に映るものすべて、聞こえるもの、感じるものすべてが自分に好意を持ってくれているような気になります。
荷物も記憶も持たずに旅に出てみよう、そうすればいつかそこに置いていった、懐かしい昔の自分とふとすれ違うこともあるかもしれません。
では、また。
Au revoir, a la prochaine fois!
なにを見てもなにかを思い出す by ヘミングウェイ |
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