2011年11月27日日曜日

社会の最小単位は、

おはようございます。

このところデンマークまみれな日々です。仏検一次試験が終わったので、仕事関連の本で、読もうと思ってたものを一気にまとめて読んでいる感じです。

ウソです。そんなにまみれてません。

まぁそれでも、仕事関連の本を読んでいるのは本当で、デンマークについて、自分の中でいくつか考えがまとまったので、ここに書きたいと思います(以前にもこのブログでデンマークについて書いているので、良かったら読んでみてください)。デンマーク、デンマーク! バリアフリーな社会を目指して
今回考えた点は主に二点、「日本に民主主義は根付いているか?また成熟しているか?」ということ、そしてもう一点、表題にある「社会の最小単位は?」ということ。

前者について、語りはじめるとあまりにも政治的になりそうなので、簡単にすると、「福祉の発展度合いは、民主主義の成熟具合による」という指摘、また元英首相チャーチルの、「その国の高齢者の状態は、その国の文化の水準に反映する」という言葉、これらが前者の質問を考えるきっかけになるでしょう。

ここでは、後者の「社会の最小単位は?」について。
デンマーク、あるいは西洋社会との大きな違いがここにあるのではないでしょうか。
デンマークでは社会の最小単位は人間一人一人の「個人」になります。対して日本では、それは「家族」になります。

税制よりも政府の取り組みよりもなによりも、この点の違いを理解しなくては、日本人にとって理想の社会福祉の実現は難しいと思うのです。

たぶん今のおじいちゃんおばあちゃんは、デンマーク式なんて望んでないんですよ。デンマーク式は言ってみれば、「個人を尊重する」=「自分でなんでもする」わけですが、そんなこと、おそらく誰も望んでない。おそらく、日本の高齢者が望んでいるのは、困ったときに誰かがそばにいてくれること、しかもそれが全然知らない他人ではなく、肉親であることではないでしょうか。

要は家族に囲まれて暮らしたいのです。

これはデンマーク式では絶対に解決できない願望だと思います(デンマークでは基本的に家族が介護をする、という発想はありません)。
社会福祉の充実を目標に掲げるにあたって、到達点をどこに据えるのか。ただ他の国の真似をするのではなく、しっかりとした議論が必要だと思うのでした。

では、また。
Au revoir, à la prochaine fois!
伊勢神宮。このあたりから日本について考え直してみる?

2011年11月25日金曜日

言葉に敏感になる

おはようございます。

今回からいつも通りのブログでお送りしたいと思います。

さて、表題。
人が別の人に自分の意思や気持ちを伝えようとする場合、そのあいだを介するのが身体言語なども含めた「言葉」なわけです。

これはそのまま人間の脳内の情報交換の働きに対応していて、神経細胞(=人間)同士のあいだを神経伝達物質(=言葉)が行きかう場、シナプス(=会話)があるという構図。自然はフラクタルな構造に惹かれるのだ、という好例でしょう。

しかし、人間同士の会話と神経細胞同士のそれとの決定的な相違は、その情報伝達にしばしばミスが生じる、ということでしょう。
本来伝えるべきものとは違うものが伝わったり、きちんと伝えたつもりでも相手が勘違いしていたり、あるいは、言葉足らずながら十分に気持ちは伝わったり。1を伝えるのに必要な言語が必ずしも1とは限らない、この面白さが人間の良いところなのでしょうか。

また、単語に含有される意味、あるいはそこに付与された意味が各個人によって異なっていて、その語のニュアンスが人によって異なる、といったことは実によくあることでしょう。

個人的な体験として、福祉の業界で働き始めて最初に気になったのが「傾聴」でした。
福祉の業界では、「人の話を注意して良く聞くこと」=「傾聴」という意味で使われることが多く、「まずは利用者の話を傾聴するのが大事だ」なんで言葉が良く聞かれるのですが、そのたび変な感じになります。

というのも、この語は本来あからさまな上下関係を含んでいて、上の者が下の者の意見を一向に値するものとして、「頭(耳)を傾けて」聴くわけです。当然、頭は下を向いていることになります。おそらく、「能動的に聞く」ということで、ことさら傾聴なんて言葉を持ち出してきたのだと思うのですが、それなら単に「聴く」の語を当てればいいだけで。
「傾聴」では「聞いてあげている」感が丸出しで、気恥かしい。この無意識のうちに含まれている上下関係こそ、今の福祉業界に蔓延している空気なのかな、と個人的には思っていますが。

あるいは、単語が国を越境することで意味が変わり、中身も変わることもあります。
今ではあまり使われないかもしれませんが、「シュールな」という表現が日本語にありますね。「シュールな笑い」なんて使われ方をしています。

これ、フランス語の「surréalisme」由来ですね。
「surréalisme」という芸術運動が日本に紹介されるにあたって、なぜか中途半端に英語読みされ、「シュールレアリズム」(*)となり、その頭が切り離されて、今の「シュール」という日本語になっているようです。
もっとも、この切り離された「シュール」は、フランス語の「sur」、つまり「~の上に」という前置詞部なわけで、それ自体にはなんの意味もない。

それでも、ダリやルネ・マグリットの如何にも「surréaliste」な作品を見ていると、日本語の「シュールな」という表現がなにを言いたいか、なんとなくわからないでもない気がしてきます。

この、フランス語が英語を介した奇妙な訳をまとわされ、首だけを切り離した状態にされても、あるいはそうされることによって、その単語のなかに、元の語の本来性を表している、このねじれ方が実に「シュール」だ、と言ってしまえば、これもまた一種のフラクタル模様な気がしないでもないでもないのです。

では、また。
 Au revoir, à la prochaine fois!
surréalismeとは無縁なロダンの作品…だったはず。
(*)フランス語をそのままカタカナ変換するのなら、「シュルレアリスム」が一番近い。現に今はこの語を翻訳する際はこれが当たり前になっているようです。

2011年11月22日火曜日

終わったー!!で、結果は?

おはようございます。

仏検準1級試験受けてきました。
結果から先に言うと、うーん、微妙な感じ。
自己採点したところ、70点前後。合格点がどのくらいになるのかちょっとわかりませんが、たぶん70点前後でしょう。要は試験前と同じ、五分五分ということです。

一番ショックだったのは、試験の最中は手ごたえあったと思い、今回は受かったなと半ば確信していたのですが、採点してみると全然できていなかったこと。一体なんでそんなにできたと思ってたんでしょうね?

しかし、勉強した成果はほとんどなかったですね。前回は筆記試験 33/66 だったんですが、今回は
34/66 。つまり1点しか上がってないわけです。勉強のほとんどの時間をそこに費やしたにも関わらず。まぁ、他の部分で前回よりとれたので、総合では前回より15点くらい上がってるんですけど。

自己採点した直後はもう勉強するの止めようかなと思いましたが、翌日問題を解き直してみて、これが今の自分の実力と思い直しました。とにかく頑張るしかない!というわけで、今後もフランス語の勉強は続けていきたいと思います。それにまだ、合格不合格もわからないわけですしね。

ただ、独学はそろそろ限界かなという気もしています。特に前置詞の使い方と仏作文は専門の先生に付かないとどうしようもない。こればっかりはどんなに一人で頑張っても、できることには限りがあるなという感じです。

じゃあどっか学校に行くの?というと、今のところまだ未定です。時間とお金の都合がつくか、自分のこれからの人生の目標など、そのあたりの兼ね合いでしょうか。

これからは、フランス語の勉強を中心にしながらも、本を読んだり、仕事の勉強をしたり、仏語原書を読んだり、もちろんこのブログを更新したりしたいと思います。これからは以前と同じくらいの頻度で更新したいと思ってます。なかなかやりたいことがたくさんです。

では、また。
Au revoir, a la prochaine fois!
家の近くの川。神戸は公園がたくさんあっていいですね。

2011年11月19日土曜日

試験前日――準備OK!?

おはようございます。

いよいよ仏検の準一級一次試験が明日に迫りました。

去年は完全に力不足で、10回受けても10回とも落ちるだろう実力でしたが、今年はいける気がします。たぶん、10回受けたら半分以上は受かるんではなかろうか、と思ってるのです。

今年の途中から自分に課した目標は、試験までに500時間の勉強でした。

これをなんとか今日達成しました!それで今このブログを書いてる次第です。

半年間、自分でもなかなか勉強したな、と思います。というか、仕事しながらこれ以上の勉強はきついなぁという感じ。できなくはないけど、続かない。他にもやりたいこと、やらなきゃいけないことがたくさんあるので、一か月100時間弱が今後も続けていく上で目安となるペースでしょうか。明日の試験、受かったにしろ駄目だったにしろ、仏検一級に合格するまではこのペースを維持したいものです。

さて、明日の試験、やることはやった!はず。なので、後はほんの少しの運を味方につけて、頑張ってきます。結果はまたこのブログ上で報告したいと思います。

では、また。
Au revoir, à la prochaine fois!
Chartres の大聖堂。ファサードは修復工事中。残念

2011年11月6日日曜日

開店休業中?

おはようございます。そしてお久しぶりです。

二週間?三週間?ぶりくらいでしょうか、なんとまぁ長いことブログの更新を怠っていたものでしょう。いつも寄って下さっている方々、たまに来てくださっている人、初めて来てくれた人、申し訳ありません、そしてありがとうございます。

とはいえ、今回も更新はするものの、まともなことは書けそうにありません。

というのは、新しい職場の仕事になかなか慣れず…というわけではなく、仏検準一級の試験勉強で日々手一杯だからなんです。

今は起きてる時間のほとんどすべてをフランス語の勉強に費やしている、といっても過言ではない状態です。

そんなわけで、次回の更新は仏検準一級試験後、今月の20日以降となりそうです。それからはまた、これまで通りに書いていきたいと思いますので、どうか見捨てないでください。

それでは、また20日以降に。

あ、新しい職場はまあまあ順調です。今度は普通の職場でした。仏検が終われば、ぼつぼつ頑張っていきたいと思います。今?今も頑張ってますよー。

では、また。
Au revoir, à la prochaine fois!
トイカメラを使って撮った景色。神戸のヴィーナスブリッジにて