一番にあげられるのがやはり「本屋失踪」とも言うべき、本をめぐる冒険の不在。
過去二回はいずれも何軒かの本屋を回り、30冊を超える書籍を購入してきた。それでフランス語の習熟を図ってもいた。
今回は様子が違う。なにしろ5泊7日の強行軍、それもかなり緊密なスケジュール、ということもあって、自由な時間をほとんどとることができなかった。
ツアーではないのだから行きたいところに行けばいい、というのはなるほどその通りだが、実際に時間という絶対的制限を前にしては、おのずと優先順位が決まってくる。つまりは、観光地巡礼。
そんなことをいいながらも、行くには行ったのだ、フランスのメガ書店、fnac / フナックに。
デジカメからゲーム、CD&DVD、本までを扱う品揃えは、日本でいうところのジュンク堂、というよりはTSUTAYAやビッグカメラを想起させるのだが、私の目当てはもちろん本だ。
しかし、本を選ぶのは簡単な作業ではない。殊に現代フランス文学に関する情報がほとんどゼロの状態で選ぶときには。
これまでに仕入れた数少ない未翻訳作家のリストは、過去二回のフランス滞在の折に使い果たしてしまった。
そうなると必然、既知の作家もしくはまったく名も知らない新規作家の開拓しか手はなくなる。しかし前者を行うには意欲が足りず、後者は時間が許さない。
つまるところ Il n'y a rien à faire / 打つ手なし、だ。
そもそも前者に関しては、amazon でいいじゃん、なんて、それを言ったらおしまいだろう。だが、それが真実だ。
本屋は未知なる書物との出会いの場だが、その場を活かすためには時の作用が必要不可欠なのだ、と異国の地で観光客は思い知らされるのだった。
本屋の画像はない。 |
...À la prochaine déstination ☛ Paris
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