LA PLANÈTE / 惑星
大地は行ってしまう 僕らの下で
その速度を感じたまえ
僕らを置いてどれほど早く
行ってしまうことだろう。
窓から眺めようとしても、
誰かが鎧戸を下ろしてしまっている。
別の窓を開けようとしても、
その速度を感じたまえ
僕らを置いてどれほど早く
行ってしまうことだろう。
窓から眺めようとしても、
誰かが鎧戸を下ろしてしまっている。
別の窓を開けようとしても、
すでに日は沈んでしまった。
こっそりと軌道から逸脱して
僕らを巧みに避ける君よ、
動かない振りを決め込んだのが
より大きな過ちだった。
死んだ振りをしていた雌ギツネが
突然、前脚を使って
僕らを穴に突き落とす
すべての非は僕らにある。
こっそりと軌道から逸脱して
僕らを巧みに避ける君よ、
動かない振りを決め込んだのが
より大きな過ちだった。
死んだ振りをしていた雌ギツネが
突然、前脚を使って
僕らを穴に突き落とす
すべての非は僕らにある。
Planete / 惑星 と題した詩を、シュペルヴィエルは詩集『Gravitation / 万有引力』に収めている。1925年出版の同作と、1949年出版の『Oublieuse memoire』に収められた上の詩を比べてみてほしい(以前にこのブログで翻訳しているのでよければ参考に 『Planete / 惑星』)。
「惑星の運行」は、若かりし頃の詩人にとって酩酊や興奮のミューズであったが、年を取るにつれ、それは流れ行く時間の宿命から逃れんとする、人とのどうしようもない距離を感じさせる存在となっている。ここで詩人は朽ちゆく自らの肉体と、永遠を感じさせる惑星との懸隔を、否応なしに感じている。
ちなみに、最初のバージョンでは最後の4行は以下のようになっている。
ちなみに、最初のバージョンでは最後の4行は以下のようになっている。
そして僕ら水から出た魚のように
真空の中で喘いでいる
漏れやすい空気が
墓石になると思っているのか。
Au revoir et à bientôt !
真空の中で喘いでいる
漏れやすい空気が
墓石になると思っているのか。
Au revoir et à bientôt !
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