2013年1月21日月曜日

砂漠と隣り合わせの雪景色

先日から日本のメディアが、アルジェリアの武装勢力による人質拘束事件を、執拗に報道しているのに較べると、フランスのメディアは冷静だ。

もちろんフランスのメディアも連日事件について報道している。そもそも事の発端は、フランス軍によるマリへの軍事介入によるものだといわれている。フランス軍には作戦の開始から死者が出ている。今回の人質拘束事件においても、フランス人の死者も、そこから逃げ出した人も出てきている。

にもかかわらず彼らが日本人と較べて冷静に対処しているのには、彼らにとって、これはテロリズムとの「戦争」だ、という意識を明確化しているからだろう。9・11は言わずもがな、2005年に起こったロンドンの地下鉄同時爆破事件など、彼らにはテロとの戦いが、自分の肌に迫る感覚として体験されている。また、自らの国の内に、テロ萌芽となる存在を抱え込んでいることへの自覚でもあるだろう。

対して自国が戦場となる経験が、現代の日本には欠けている。これは素晴らしいことであるが、同時に他国の対処法に対する無理解にも繋がっている。

それら戦争のニュースと並列して配信された、思わずにやりとしてしまった気候の話を。

先週末、パリでは大雪が降り、街はスキー場へと変貌を遂げた。パリジャンたちはみなスキーや橇、スノーボードなど、思い思いの道具を持って街に繰り出す。そう、パリの至るところに存在する坂という坂を滑走するために。

もちろん規則では禁止されているのだけれど、そんなことお構いなしだ。なにしろ、人一倍厳格な規則を作るくせに、

Toute règle comporte des exceptions. / 例外のない規則はない

そういって憚らない国民性だから…。

Au revoir et à bientôt !
サクレ・クール寺院前、モンマルトルの丘からジャンプ
 
参照記事: Snowboard et luge à Paris sous la neige / 20 minutes.fr ここで紹介されている動画が格好良すぎ。一見の価値あり。 http://www.20minutes.fr/societe/1084127-video-snowboard-luge-a-paris-sous-neige

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