2014年2月18日火曜日

君を想っている Je vous rêve ...

君を想っている / Je vous rêve de loin, et, de près, c'est pareil...

君を想っている 近くにいても離れていても変わらずに
しっかりものの君はいつだって 返事をしないけれど
ぼくの穏やかな眼差しの下で 君は音楽に変わる
目で見るように、耳で君の存在を聞こう。

君は贈り物の、美しい鼓動のハートを持っているから
目の前にいるように、ぼくの中に居座って
君が、こめかみの中でそっと、脈打つのが聞こえるんだ、
君が、ぼくの中にそっと、滑り込み、消えていくのが。

表題なし。久しぶりに Jules Supervielle の詩集 『Oublieuse mémoire / 忘れがちな記憶』 から。プレイヤード叢書によると、1946年、第二次大戦後シュペルヴィエルがウルグアイからパリに戻ったあとに書いたとされる晩年の作品。

ここで出てくる「vous / 君(本来なら「あなた」が適当か)」は女性名詞。単純に思いを寄せている(いた)女性に対する詩としてもいいが、第二次大戦中、ウルグアイに逃れていたシュペルヴィエルが、フランス( la France )に向けていた郷愁を読み取るのも面白い。

Au revoir et à bientôt !

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