2014年4月3日木曜日

世界最古の月面地図帳

最近読書日記ばかりだったので、久しぶりに趣向を変えて。

Le Point.fr 中のシリーズ、Les incroyables tresors de l'Histoire / 歴史の信じがたい贈り物 から世界最古の月面地図帳の話を。


作成したのは Johanes Hevelius / ヨハネス・ヘヴェリウス(1611-1687) というポーランド人。同時代に生きたガリレオ・ガリレイや、ヨハネス・ケプラーにはるかに知名度では及ばないが、重要な人物だ。自宅に設置した巨大な空気望遠鏡は彼の代名詞で、名前を冠して「ヘヴェリウスの空気望遠鏡」と呼ばれていたそうだ。空気望遠鏡なるものがどんなのか、私にはわからないが、レンズの直径15センチメートル、鏡筒部分の長さ45メートルというのだから、相当のものだ。

4年の観測期を経て1647年に発表された著作は、『 Selenographia 』と題され、出版された。タイトルは月の女神 Selene / セレネの名前から。1663年、フランス滞在の折に、自らの著作をルイ14世に献呈した。その書物が今もフランスのBNF(Bibliotheque Nationale de France / フランス国立図書館)に現存する。


動画を見る限り、非常に美しい書物だ。もちろんただ美学的見地からでなく、科学的にも非常に価値の高い作品として、今も大切に保管されている。

ヨハネス・ヘヴェリウスの生涯については、ja.Wikipedia よりも.fr. のほうが詳しい。おそらくポーランド語ではより詳細に書かれているのだろう。こんなのも、ものの見方を変えてくれる、小さいけど大切な瞬間だ。

Au revoir et a bientot !

 参照URL:Le plus ancien atlas de la Lune publié en 1647 par le Polonais Hevelius. © Le Point.fr

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